発達障害とうつ病について

うつ病には兆候があります

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発達障害とうつ病について

発達障害とうつ病は切っても切れない関係にあります。厚生労働省の統計によると近年の自殺者は約2万人、自殺リスクは精神疾患を抱えていれば抱えている程高くなります。発達障害を抱えていると普通の人が当たり前に出来ることができなかったり、コミュニケーションがうまくとれず、悩みや不安を抱えることが多いです。幼少期から経験してきたストレスが積み重なればやがて心を蝕み、最悪の場合自ら命を絶つ事もあるでしょう。実際私も発達障害の特性に悩み死を意識したことは何度もあります。

うつ病患者は100人に2~3人程いると言われています。うつ病患者の中には発達障害、発達障害グレーゾーンの方はかなりの割合でいると思われます。発達障害の特性を活かして社会で活躍できる人は稀です。多くの方は社会のルールや仕事に適応できず悩み苦しんでいるのではないでしょうか。

うつ病兆候について

うつ病には兆候があります。うつ病兆候パターンを理解することで、会社や職場内で身近な人をそして自分自身をうつ病による死から回避する術を学びましょう。

重力が増す

うつ病の兆候の1つ目は頭と体が異様に重たくなることです。私生活ではなんともなくても、職場につくと自分だけ『重力』が増すような感覚になります。これは自分でも気づかずにストレスが蓄積している状態です。実際に私の周りでうつ病になった方は、よく『自分だけ重力が違うような気がする』と発言していました。この状態が続くことで、体がだるく感じ、仕事でもパフォーマンスを発揮できなくなります。ただそこにいるだけ、出勤するだけで精一杯になります。だるさは、体が発する危険信号のひとつとされており、休息が必要なサインです。

この状態を放置し続けるとうつ病などの精神疾患につながる危険性もあります。心と体は繋がっているので、危険信号を事前に発してくれます。いつもより重力が増して、だるさが継続しているようであれば、うつ病の兆候として捉えましょう。

キャパオーバーになる

うつ病の兆候の2つ目としては、キャパオーバーに陥ることです。私生活でも仕事でも普段当たり前に出来ていたことがストレスによる疲労の蓄積で脳が正常に働かなくなり始め、思考が鈍り始めます。頭に霧がかかったような感覚「ブレインフォグ」と言われる状態になると、集中したくても集中力が持続しなくなり、判断力も落ちます。結果仕事でもケアレスミスが増え始め、周りから注意や指摘をされストレスがかかることで、さらに思考力と判断力が落ちる、負のスパイラルに入ってしまします。

周りからはバタバタしていて慌ただしい人に見えるかもしれませんが、本人は緊張状態が続きストレスによりキャパオーバーに陥っている可能性があるので、仕事のサポートだけでなく精神的に何かストレスを感じる要因がないかを聞きとりするなど心のケアが必要です。

キャパオーバーに陥っている本人は、仕事でミスが続くと自己否定になり、心のバランスが崩れ始めていきます。放置するとさらに悪化し仕事で重大なミスをするだけでなく、積もったストレスが原因でうつ病につながる可能性があるので注意しましょう。

対人関係の希薄化

対人関係関係の希薄化もうつ病の兆候として挙げられます。うつ病1歩手前の状態では周りのことを考える余裕がなくなり、自分の事で精一杯です。仲の良い友達とさえコミュニケーションをとるのが億劫になり始め、会話に参加しなくなったり、一人でランチをとるようになるなど、コミュニケーションに関しては目に見えて変化が現れます

周りからしたら『付き合いの悪い人』と思うかもしれませんが、ストレスが原因でコミュニケーションが希薄化していることを理解する必要があります。この状態を放置すると、本人がどんどんと孤立化していき、周りに相談できる機会もなくなってしまいます。以前は会話を良くしていた人が孤立化するようになり始めたらうつ病の兆候がありますので、声掛けをしてあげることが大事です。

家にいても休まらない

プライベートな場でも心が休まらない場合はうつ病の兆候として捉えましょう。休日などでプライベートな場にいる時はリラックスし、趣味を楽しんだり、好きなことに時間を割きますが、それが出来なくなり始めます。読書や映画、音楽を聞いても集中できない背景にはストレスにより脳に負荷がかかっているからです。また、休日でも四六時中仕事の事を考えたり、頭から仕事の事が離れない場合は注意が必要です。仕事をしている時、職場にいるときはプライベートな場と違いある程度緊張状態が続きます。それをリセットする為の休日にも関わらず、緊張状態が継続しているようであれば、体と心に休む間がなく、ストレス値が限界を迎え、うつ病などの精神疾患を発症する可能性が高くなります。

緊張状態が続くと心のバランスが崩れるだけでなく身体面にも変化が表れ始めます。目に焦点が合っていなく、顔が火照っている場合はストレスが限界を迎えてきているサインです。

まとめ

うつ病の兆候パターンをいくつか挙げましたが、これは実際に私が経験した事でもあり、周りにも同じような方がいました。うつ病になってしまうと治るまでにかなりの時間を要します。うつ病と一生付き合っていかなければならない事もあります。うつ病患者は100人に2~3人いるとても身近な病気です。未然に防ぐことができれば、大切な人を失うこともなくなります。いつもと様子が違ったり、今回挙げた兆候パターンに自身が当てはまる、もしくは周りにそういった方がいる場合は、必ず声掛けをして相談に乗ってあげましょう。

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